佐渡島野草研究家 菊池はるみ

佐渡島で自然と暮らした先人の知恵をライフスタイルにとり入れた生活をする主婦です。 子供3人、猫4匹、夫と古民家で暮らしてます。 佐渡島の民俗学と植物学者の伊藤邦男先生の本を参考にさせて頂いてます。

佐渡の七五三縄

年の瀬ですね。

今年も混沌として

今まで常識としていたことや

良しとしていたことが崩れ、

価値観が大きく変わった年になりましたね。

皆様にとって、

今年はどんな年だったでしょうか?

 

正月と言えばしめ縄です。

佐渡島も米どころなので、

伝統的なしめ縄の技術や

文化があるのかも?

と調べたことがありました。

 

佐渡は米どころですが、

しめ縄の技術や文化は

すでに失われつつありました。

 

ようやく出会うことができた

鷲崎地区のおばあちゃんに

伝統的な佐渡のしめ縄の作り方を教えて頂きました。

 

(鷲崎地区の七五三縄(しめなわ))

七五三縄と書きしめ縄と読むのだそうです。

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なんとかここまで綯うのに300個位作り練習しました。

でもそれでは全然だめなのだそうです💦

毎日6年間は練習しなさい。

とにかく藁に触れなさいとアドバイスされました。

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藁を扱うと、

手がカサカサになり荒れます。

 

カサカサになると、

縄も綯う事ができません。

 

私はその場合霧吹きなどで水分を追加するのですが、

本来ならそういうのも藁に良くないとのこと。

理由はカビやすくなるからだとか…

 

昔は

さらにきびしく、

本来男性だけが綯う事を許され、

綯う際には吐く息も不浄なので榊の葉を加えて綯ったそうです。

 

この七五三縄なのですが、

三つの輪には意味があります。

太陽・地球・月を表しています。

七本の藁、五本の藁、三本の藁をあしらいそれぞれ

天神七代、地神五代、日向三代の神さまを表しています。

 

平和結びの七五三縄

可愛いですよね。

 

佐渡での伝統的な正月用の植物。

・エゾユズリハ

アカマツ

ナンテン

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冬でも常緑なもの、

冬でも赤い実を生らすものに

神が宿っていると考えられたという一説もあります。

※写真の七五三縄は可愛くするために、

色んな植物を加えています。

 

 

しめ縄の材料になる

「藁」。

藁(わら)という漢字ですが

木よりも価値の高い草

という意味をもっているそうです。

 

稲を収穫し、

藁にするまでの手間暇は途方もなく大変です。

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わら細工がまだ生活の多くを担っていたころは、

わら細工に適した藁が栽培されていました。

栽培に手間がかかるため、

辞めてしまう人も多いのが現状です。

 

佐渡のしめ縄を調べるために

お年寄りに沢山お話を聞いてみましたが、

細いのが一般的↓↓↓

 

ホームセンターなどに売っている、

太くて素敵な形をしたしめ縄を

作れる人には巡り合うことはできませんでいた。

佐渡は越後のように

芸術性に富んだしめ縄が少ないのは

 

佐渡は藁が貴重で、

無駄遣いできないから

あまり太いしめ縄をつくらなかったのか?

 

それとも、

しめ縄は各家庭で作るのが一般的で

芸術性を追い求める事はなかったのか?

 

誰かわかる人がいたら教えてください☺

 

佐渡で珍しいしめ縄といったら、

羽茂地区絞張(はもちちくしめばり)。

 

馬と、足中草履があしらわれているのが特徴。

↓↓↓ 

www.e-jaban.com

 

藁細工を教えてくれた

おばあちゃん達の動画です☺

↓↓↓


www.youtube.com

 

 

 

明日は大晦日ですね。

大掃除がんばります。

 

 

 

最後まで読んで下さってありがとうございます☺

 

 

https://www.instagram.com/reel/CjPpjXlrpp0/