佐渡島野草研究家 菊池はるみ

佐渡島で自然と暮らした先人の知恵をライフスタイルにとり入れた生活をする主婦です。 子供3人、猫4匹、夫と古民家で暮らしてます。 佐渡島の民俗学と植物学者の伊藤邦男先生の本を参考にさせて頂いてます。

八百比丘尼伝説とお手植えの木

連日の雪で

気が滅入ってしまいそうですが、

そんな中でも

ヤブツバキは元気に花を咲かせ

とても美しいです☺

佐渡は至る所に

ヤブツバキが自生します。

佐渡の山中の一部に、

ユキツバキも自生しています。

ツバキの花はお香の原料に、

葉は伝統菓子に使われました。

(椿の葉をお皿にして蒸したおしんこ

またツバキを燃やした灰は

日本酒の発酵にも使用されたと

聞いたことがあります。

(椿の花を乾燥させた花香は

佐渡の伝統的なお香の一つ)

ツバキには「精霊が宿るので、

椿切るバカ、植えるバカ」

俚諺があります。

 

ヤブツバキといったら、

私は八百比丘尼を思い浮かべます。

 

八百比丘尼とは人魚の肉を食べ、

800年生きた尼の話です。

佐渡では八百比丘尼の生家『田屋家』が有名です。

佐渡での八百比丘尼伝説は、

語りべが受け継いで話しているものと、

郷土史に書かれているもは、

内容が違っています。

 

語りべが受け継ぐ八百比丘尼物語↓↓

ameblo.jp

佐渡の伝説の本に載っているもの

↓↓

若狭にある寺の比丘尼の木造は、

手に白玉椿の小枝をもっている。

講の日に接待した見知らぬ男の招きで出かけると、

竜宮城そっくりの家に到着。

そこで人魚料理の最中であった。

客は気持ち悪くなって帰ろうとすると、

その肉の土産をよこす。

家に帰った客が土産を棚に入れておくと、

事情を知らない娘が食べてしまった。

そこから娘は年をとらなくなった。

80歳になっても娘ごのようにかおがすべすべすていた。

それから娘は比丘尼となり、

全国行脚に旅立ちました。

その後若狭に長く住み、

800歳の年に生まれ故郷が恋しくなって、

佐渡へ渡ってきましたが、

みるもの聞くもの皆変わり果てていたので、

若狭に帰りました。

残りの200歳を若狭の殿様にゆずり、

白い椿がぽろりと散るように、

800歳で往生したとさ

佐渡民話研究家浜口一夫ー引用

 

この二つに共通することは、

羽茂の大石の浜から見える海に

竜宮城らしきものが有るという事です。

シャーマン千明ちゃんに、

この海辺に竜宮城に

つながる入り口があるか

見てもらいましたが、

伝承の脚色か、

海岸沖の工事などの影響か、

この海岸からは

つかみにくいようでした。

八百比丘尼

生まれ故郷に帰って来た時、

に「粛慎の隈」の場所を示し、

実際に骨が沢山出てきたので村人に信用されたそうですが、

「粛慎の隅」の場所はわかりませんでした。

 

 


粛慎の隅とは、

ツングース族を弔った場所だそうです。

粛慎ツングース族を鬼に例えた伝説も

佐渡にはあるそうですよ。

 

調べてみる限りだと、

佐渡には八百比丘尼のお手植えの木は3種ありました。

 

1つは、

佐渡全島に分布しているヤブツバキ

お手植えではなくもたらしたもの、

ともいわれています。

2つ目は大滝地区にあるヒイラギ。

この木もシャーマンちあきちゃんに見てもらったのですが、

ピーンと来なかったようでした。

 

3つ目は羽茂の大橋にあったアカマツ

 

この伝説は謎に満ちすぎて

なかなかわからないことばかりですが、

 

竜宮城があったというのは、

異次元につながる場所があったのでしょうか?

 

 

最後まで読んで下さってありがとうございます☺