佐渡島野草研究家 菊池はるみ

佐渡島で自然と暮らした先人の知恵をライフスタイルにとり入れた生活をする主婦です。 子供3人、猫4匹、夫と古民家で暮らしてます。 佐渡島の民俗学と植物学者の伊藤邦男先生の本を参考にさせて頂いてます。

茅葺職人は何故元気で長寿なのか?

こんにちは。

佐渡島で野草を生活に取り入れて生活している

主婦の菊池はるみと申します。

このブログは野草を通して学んだ事、

野草の専門家の知識や、

お年寄りの知恵をシェアしています。

 

 

私には、

とても素敵な友人がいます。

 

彼は屋根ふき(茅葺職人)なのですが、

年齢は20代。

関東から佐渡に移住してきた我々の常識としてきたものを覆す、

高き志をもった若者です。

名前をfさんとします。

 

私の祖父は、

大昔屋根ふき(茅葺職人)でした。


f:id:ikkakinokinoha0401:20210613002710j:image

fさんは大変熱心な勉強家で、

佐渡の茅葺のふきかたを追求しており、

祖父に佐渡の茅葺のふきかたを聞きに来てくれました。


f:id:ikkakinokinoha0401:20210613002743j:image

その時に、

若い女の子も興味があるとのことで、

祖父の所に皆で行きました。

 

茅葺きの専門家の話は私には全くわからなくて、

聞き取ることは出来なかったのですが、

 

fさんの話を聞いていると、

一緒に働いている人は85歳で、

親方は90歳で、

前回一緒に働いた人は91歳だ・・・

 というんですね。

全国的にこの傾向だそうです。

 

祖父も現役茅葺き職人ではないですが

年齢は88歳で、

今でもとても元気で背筋もシャンとしています。

 

90歳まで元気で生きている事も凄いですし、

現役で仕事をしている事も凄いと思いませんか?

 

茅葺の仕事はとても大変な作業で、

高所に登るし重労働なので秘訣が気になります✨

 

介護者が増え続けている日本に、

素晴らしい解決策に繋がるのでは?と本気で思いました。

 

 

全国的に長寿で元気と言われる屋根ふき(茅葺職人)の元気の秘訣を、

fさんが教えてくれました(^^♪

 

その秘訣は、

1、屋根を拭くときに丸太に乗り不安定な状態で作業する。

だから体幹が鍛えられた。

またその丸太は長寿で元気になる足つぼを刺激するのではないか?

 

2、茅葺ぶき屋根に付く長年煙でいぶされたススは、葺き替えの時に物凄く舞い上がる。そのスス煙が体に良いのではないか?

 

職人同士そのように言っているそうです。

 

面白いですね( *´艸`)

 

アスベストなどの粉塵は健康を害し大変問題になりましたが、

茅葺屋根のスス煙は体にいいと言われている。

スス煙は囲炉裏の煙ですが、

自然由来のものは煙まで人間に優しいのかもしれません。

 

 

茅葺屋根の事で、

もう一つ驚いたことがあります。

 

それは葺き替えの値段。

 

普通の一軒家の大きさだったらおよそ2000万かかるそうです💦

そしてカヤ(ススキ・アシ・オギ)の量は佐渡のスキー場の全部でも足りないとか!!

 

では茅葺屋根のいい所はというと、

「静かで、雨の音も聞こえない」

とのことです。

 

お話を聞いているとき、

一緒に聞いてくれていた若い女の子が祖父の絵をかいてくれました。


f:id:ikkakinokinoha0401:20210613002849j:image


f:id:ikkakinokinoha0401:20210613002920j:image

(祖母も書いてくれた)

 

祖父の生きてきた足跡を、

若い人が真剣に聞いてくれて

嬉しかったし、

祖父も家族も嬉しそうでした。

 

そういう若者が増えたこともまた嬉しかったのでした。

 

 

さて、

私は茅葺屋根の原料の1つであるススキを見分ける事ができません。

皆さんは見分ける事ができますか?


f:id:ikkakinokinoha0401:20210613002956j:image

オギ↑



f:id:ikkakinokinoha0401:20210613003029j:image
ススキ↑

 

 

最後まで読んで下さってありがとうございます

 

 

 

 

伊藤邦夫先生の本の引用はこちら

↓↓

佐渡島の植物と民俗

 

 

 

 

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by 新五郎 (@nokongikuk)