佐渡島野草研究家 菊池はるみ

佐渡島で自然と暮らした先人の知恵をライフスタイルにとり入れた生活をする主婦です。 子供3人、猫4匹、夫と古民家で暮らしてます。 佐渡島の民俗学と植物学者の伊藤邦男先生の本を参考にさせて頂いてます。

まるでアナスタシアのような人が佐渡におられた

強い寒気の影響で、

猛烈な風と雪が再び襲ってきた佐渡島

今も南佐渡の方では

停電が続いております。

被災されている皆様の様子は心が痛みます。

そんな中でも

昔ながらの生活や「結の精神」で

助け合っている様子をみると、

なんだか心が温かくなります。

 

一日でも早い復興を祈っています。

 

 

このように極寒のだと、

思い浮かぶのはウラジミールメグレ著の

「アナスタシア」です。

 

シベリアのタイガに住む一族の話。

家を持たず、

冬でも半袖ですごし、

火は使わず狩猟もしない。

自然の恵みのみを受け取り、

動物と共に暮らす神秘的で美しい女性の話。

 

野草研究家としては、

どんな植物を食べていたのか興味津々。

 

読んでみると、

フィクションかノンフィクションかは謎ですが、

 

人間の神秘性と宇宙の采配に

希望と可能性を感じ、

人間でよかった気持ちでいっぱいになります。

 

それにしても

こんな寒い中でも半袖なんてすごすぎる‥‥。

 

古本を沢山譲って頂く機会があったのですが、

その中に木食行者について書かれていた本がありました。

 

私は野草を研究するまで

木食行者という人たちを全く知りませんでした。

 

木食行者の彫った木像などその芸術性も有名ですが、

生き方や在り方も特異的で、

木食人の研究家も多い。

 

私はまだまだ理解できていないので、

古い本を抜粋し紹介します。

 

木食行者と言えば一番古くて有名なのは弘法大師空海

木食とは穀絶ちのことで、人間の手で栽培された穀物を断ち、

野生の木の実や草の実を、火を通さず、塩味を加えずに食す。

…足元から吹き上げる潮風に蓬髪をなびかせ、野生に還った弾誓は、

古い教義や俗人たちとのつながりを断ち、

海に向かって果てしなく心をときはなったことであろう。

血に伏して大地のぬくもりを吸い、樹木のざわめきに山の精霊の声を聴き…

‥‥弾誓はこの宏大な宇宙全体を、巨大な阿弥陀如来としてとらえた。

空も海も風も、地水火風空、そして人間それ自体が宇宙(阿弥陀如来)の分身だ。

ー歴史紀行②佐渡抜粋引用ー

食物は抹香(シキミの葉の粉末香)に松の甘皮を合わせて石臼で搗き丸として食し、

衣服は布木綿・紙子(かみこ・厚紙に柿シブを引き乾かした衣服)であったが、

弾誓はこれを木食の行といった‥‥

佐渡巨木と美林の島抜粋引用ー

 

初祖・弾誓(1551-1613)

  ↓

円空(1632-1695)

  ↓

行道(1718-1810)

 と続く修行僧一派

山居の池の南無阿弥陀仏

ここは夏の住まい。

↓↓


冬の住まいの岩屋口

↓↓

冬の住まいはコウモリがいっぱい💦

木食人はコウモリと友達になっていたのだろうか?

 

実際に行ってみると、

とても住めるとは思えません。

 

火を使わず、栽培した作物は採らず、塩も断ち、

自然の中で暮らすというところは、

アナスタシアと重なっている。

 

また人々を救う教えも似ていると思う。

 

私は木食人のご飯を実際に再現して食べてみました。

食物は抹香(シキミの葉の粉末香)に

松の甘皮を合わせて石臼で搗き丸として食し…

※抹香(シキミの葉の粉末)は劇毒なのでマネしないでください。

 

 

抹香臭すぎてとても食べれない‥‥

主食になるのだろうか?

 

栄養とは何か?と考えさせられました。

 

人間というのは本当にすごいですね(^^♪

そもそも人間なのだろうかとさえ思ってしまう?

 

 

最後まで読んで下さってありがとうございます☺