佐渡島野草研究家 菊池はるみ

佐渡島で自然と暮らした先人の知恵をライフスタイルにとり入れた生活をする主婦です。 子供3人、猫4匹、夫と古民家で暮らしてます。 佐渡島の民俗学と植物学者の伊藤邦男先生の本を参考にさせて頂いてます。

野草の言い伝え

今年の佐渡蒼朮の様子

ようやく暖かくなり、 佐渡蒼朮もぐんぐん大きくなってきました。 佐渡蒼朮のこと ☟☟ ikkakinokinoha0401.hatenablog.com 色んな事象を乗り越えて、 逞しく根付くその様子には勇気をもらえます。 今年で3年目の株。 佐渡蒼朮はまだまだ分かっていないことが…

牧野富太郎と佐渡

NHKドラマらんまんが人気ですね。 今年はこの影響で、 身近な植物が見直されるきっかけになると良いですね。 さて、 この佐渡島にも牧野富太郎が来島した事がありますので ご紹介致します。 (佐渡植物園の東屋にあるパネル) 牧野富太郎が佐渡に来島したの…

佐渡の麻事情

麻は、 日本の衣服や 茅葺き屋根の材料 漁の網 神事 仏寺では「おがら」として使われ、 戦前まで生活の一部でありました。 日本にとって欠かせない草であります。 国の国草でもある大麻は、 全てが そういう効果があるわけではなく、 種類は豊富です。 誤解…

金運を呼ぶ木

千両・万両で 有名な縁起の良い木をご存じでしょうか。 万両苗 縁起の良い樹 大実万両宝舟万両苗木 こぼんさい Amazon ・万両はマンリョウ ・千両はセンリョウ ・百両はカラタチバナ…時々森で見かけます。 ・十両はヤブコウジ…よく見かけます。 ・一両はアリ…

春の七草について調べてみました

1月7日は春の七草粥の日でしたね。 けれども佐渡島は雪が積もっていて、 本当に1月7日にこの伝統を受け継いできたのかが、 疑問に残りますね(^^♪ 佐渡は、 雛の節句も4月3日、 御薬師様のお祭りも5月8日、 の一か月遅れ。 きっと春の七草も 1か月遅…

八百比丘尼伝説とお手植えの木

連日の雪で 気が滅入ってしまいそうですが、 そんな中でも ヤブツバキは元気に花を咲かせ とても美しいです☺ 佐渡は至る所に ヤブツバキが自生します。 南佐渡の山中の一部に、 ユキツバキも自生しています。 ツバキの花はお香の原料に、 葉は伝統菓子に使わ…

クズバフジ

クズバフジは佐渡の方言です。 クズバフジとはマメ科のクズをさします。 世界の侵略的外来種ワースト100選定種のひとつ クズ (時々見かける珍しい白花のクズ。香りは同じグレープのような良い香り。) 地元の方に 野草のワークショップを頼まれた際、 「こ…

佐渡の七五三縄

年の瀬ですね。 今年も混沌として 今まで常識としていたことや 良しとしていたことが崩れ、 価値観が大きく変わった年になりましたね。 皆様にとって、 今年はどんな年だったでしょうか? 正月と言えばしめ縄です。 佐渡島も米どころなので、 伝統的なしめ縄…

まるでアナスタシアのような人が佐渡におられた

強い寒気の影響で、 猛烈な風と雪が再び襲ってきた佐渡島。 今も南佐渡の方では 停電が続いております。 被災されている皆様の様子は心が痛みます。 そんな中でも 昔ながらの生活や「結の精神」で 助け合っている様子をみると、 なんだか心が温かくなります…

有毒植物を味見してみました

日本の三大有毒植物をご存じでしょうか? 私はこれらのうちの2つを味見してみましたので、 その感想を書きたいと思います。 ※絶対に真似をしないでください 日本の三代有毒植物は ドクゼリ トリカブト ドクウツギ そのうち「トリカブト」は 毒草でもあり薬…

どうやって野草を覚えたか?について

「野草はどうやって覚えたのですか?」 「どこかで学べるの?」 必ずといって程聞かれる質問です。 私は独学で覚えました✨ そして子育て真っ只中に勉強しました。 といっても大好きな事だったし、必要に迫られていたので全く苦ではなかったです。 佐渡島は植…

大きな傷を作ってしまった時

私は子供の頃から山で育ち、 3世代同居だったために必然的に昔ながらの暮らしも体験して育ちました。 祖父母が農作業中大きな怪我をしたときに、真っ先に傷口に塗るのはヨモギでした! ヨモギを揉んで傷口に塗って止血する、 毒虫に刺されてヨモギで手当てす…

むじな

連日の雪で、 お仕事がないので、 毎日ゆっくり過ごす時間が増えました。 社会に出てから、 ゆっくり過ごす事に罪悪感を持ってしまう思考になっているので、 与えられた休息にソワソワしています。 久しぶりに映画 「平成たぬき合戦ぽんぽこ」 を見ました。 …

日本農業新聞で私達の活動を紹介して頂きました✨

日本農業新聞に、 取材をして頂き記事にして頂きました✨ 連絡を受け おにカフェで取材をして頂きました。 不思議な事に 広い世の中ですが偶然にも記者さんと共通の知り合いが2名もおりました。 記者の立石さんは、 大変ユニークな方で私どものマニアックな…

ある薬草の想いをシャーマンに聞いてみました✨

佐渡に残る中国から譲り受けた薬草、 ホソバオケラ(サドオケラ)を調査し 保全する活動を本格的に始め1年が経とうとしています。 ホソバオケラ(サドオケラ)とは何か? というと、 中国から江戸時代に持って来た薬草で、 漢方薬の原料となります。 中国から雌…

中学生の好きな野草の話しとは?

かつて 金山で一世を風靡した町、 相川地区の中学生に野草のお話しをさせて頂く機会を頂きました。 自分の娘も中学生。 娘は反抗期。 ですから 中学生というデリケートな年齢層に 野草を教えるのは 正直とても緊張しました まず、 「野草とは何か? 雑草とは…

念願だった風草の履物を作りました

道端の草風の履き物は、藁より3~4倍長持ちして人気だったとか。 View this post on Instagram A post shared by 新五郎 (@nokongikuk) 藁(わら)は木よりも高価な草 と言われていて、 稲作に向かない山間部ではなかなか価値の高かった藁(わら)の 代用…

雪割草の花迎え

佐渡のひな祭りは その昔一カ月遅れの4月3日で、 桃の花でなく ユキワリソウを飾る風習がありました。 花迎え と言ったそうです。 子どもが、 山に入って雪割草を採ってくるのですが、 地域によっては、 前日におこもりをして身を清め 山に入って雪割草を…

フキノトウ

最近知ったのですが、 フキノトウには雄と雌が有ります。 画面上の左が雌、右が雄。 香りと苦味が強いのが雄、若干劣るのが雌なんだそうです。 フキノトウを方言で 「フキン爺」 「フキン爺さん」 「フキンジョ」 と呼びます。 「フキの婆さん」 とは言いま…

サドオケラ

徳川吉宗が、国産生薬生産を頑張った名残りで細々と受け継がれた薬草が有ります。 文献を元に聞き込みし、かつて羽茂地区で盛んに栽培されたその名をサドオケラ(蒼朮)を探しました✨ まるで宝物探しのようで面白かったです。 このサドオケラを見に奈良の生薬…

コレラに感染しなかった木食さんが食べていたものとは・・・

先行きの見えないコロナが猛威をふるっております。 様々な情報が流れ、 何を信じてよいか分かりません。 先日、 小学生に 「コロナは嘘、ワクチンも打たなくていい・・・。自分で考えなさい。」 と言い去った男性に対して、 警察から不審者扱いとして注意す…

ジャノヒゲとジャノキモ

まるでラピスラズリのように美しい実をつけるジャノヒゲ(蛇の髭)。この青い実は柚子と一緒におくと、柚子が長持ちすると祖母は言います。 ジャノヒゲとは キジカクシ科ジャノヒゲ属に分類される常緑多年草の1種。 リュウノヒゲ(竜の髯)、ネコダマ(猫玉…

佐渡島の山伏の噂

薬草の専門家と言えば山伏。 ということで佐渡の山伏について、 お年寄りからお聞きしたお話について書きたいと思います。 佐渡島はその昔山伏がとても多く、 春の御祈祷の際は山伏か神主かが行っていたそうです。 法律の影響で山伏の存続は途絶えてしまった…

ヤブニッケイ

ヤブニッケイ クスノキ科 いつか見て見たいと思っていた常緑高木。 ヤブニッケイについて引用 ↓↓ 日本原種の唯一のシナモンがこれ。 美容成分であるオメガ3が多く含まれている他、 和ハーブ料理ではゲッケイジュの代わりにできる香りづけとしても万能。 中国…

月のエネルギーの美味しいおやつ

私が尊敬するアーユルベーダの先生が、 佐渡に来てくれた時に、 月のエネルギーが強い島 ですね と言っていました。 確かに、 月神様の依り代であるススキを日常的におやつにしていました。 〖タイヨウゴロウ・タイゴロウ〗 と呼ばれる団子がそれです。 「ス…

大切にされた記憶

元気なお年寄りに、野草の話しや藁細工のお話しを伺うと 「母さんが手間暇かけて食べさせてくれた。ちょっとしか採れんのんに、 俺が好きだしわざわざ集めてくれたりなー。手間もかけてくれたんだ」 「父親が夜に草履を編んでくれた。 足の大きさに合わせて…

藤の花のエネルギー

フジは燃やすと、「人間関係に悪影響が出る」 と言い伝えられています。 おじいちゃんは花を糧にして食べてました。 今でも元気に暮らしておりますので、 大切に扱えば問題ないと思います。 超話題の『鬼滅の刃』。 フジの花は、 「鬼避け」です。 黒田官兵…

ケセランパセラン?!

ある日学校の怪談などに出てくる、幸せを運ぶケセランパセランそっくりなものが飛んでいました。 不思議が大好きな私は思わず捕まえて持って帰って育てよう✨ そうだ白粉を食べるんだっけ⁉️ 買って帰らないと‼️ とワクワクしていました。 でも正体は『ガガイ…

ヒトリシズカと源義経

「ヒトリシズカ」が咲いていました。 湿気の多い森の木の下によく見かけます。 ヒトリシズカ センリョウ科 多年草 別名 眉掃草 眉掃という昔のお化粧道具に見立てた花は、現代の眉ブラシそっくりに見えます 資生堂 シュエトゥールズ ブロー&アイラッシュブラ…

豊作の予祝花桜🌸

コノハナサクヤ姫なる桜豊作を予祝した桜は今年も咲き、美しく散っていました。 先人は咲き方や散り方をみて、 今年の作物の傾向を予測したのだそうです。 今年は例年に比べて開花は早かったけれど、 美しく咲いてくれてました。 異常な暖冬だったにもかかわ…